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〜惜しむ者もう一人〜 11
弥子ちゃんが無防備に眠ってしまった最初は、優しそうにしてらして、それを見せ付けてまでいらしたのに…
石垣刑事さんの言葉で気付いてしまわれた…という感じでしょうね、やはり。
そういえば、他の男性に寝顔を見せていた…ということに。
それで漸く、それがどれだけご自分にとって面白くないことなのか…に、お気付きになるなんて、ヘンな話なんですが…
ネウロ様らしいといえばらしいですし。
抱く感情は普通の男性とさして変わらないところは微笑ましくもあり。
尤も、感情の度合いが並ではないのが、如何にもネウロ様なんですが。
『ネウロ様が笹塚刑事さん達と長いこと話してらっしゃったから、弥子ちゃん退屈しちゃったんですよ。許して差し上げてください。
怒ってはいけませんよ』
僭越ながら、そう申し上げると、ネウロ様はようやくお笑いになり、
「……そうか、ヤコは退屈していたのか。先程我が輩を退屈させた報いであろうな。
アカネが心配などせずとも、この程度で怒るなどせん。
我が輩、心が広いからな…」
…よく言いますよ、全く…
でも、ご機嫌が戻られて、良かった。弥子ちゃんの為にも。
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