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〜惜しむ者もう一人〜 03

 間違いなく、弥子ちゃんの制服の赤いリボンです。ネウロ様が先程の折に、手ずから外されて、テーブルに放り投げた、ということで…すよね……


 弥子ちゃんのリボンの上に重ねるように、普段はまずお脱ぎにならないネウロ様のジャケット…
 それを笹塚刑事に見られ、尚且つ見た方が明らかに意識している状況って……



 …これは……


 かなり、やばい…?

 …いや、何が『やばい』のかは、自分でもよくわからないんですが…





「お待たせしました!」

 そこに、とにかく明るい弥子ちゃんの声が響きます。


 弥子ちゃんは…
 …まあ、見ようによっては普通の女子高生らしい、リボンなし、シャツ第一ボタンを外した姿です。

 ただ、心なしか顔が赤らんでいるような…


 それも仕方ないのかも。何しろ先程の出来事から、まだ10分も経ってないんですから…!



 笹塚刑事が、一瞬だけ弥子ちゃんを凝視したように見えました。

 でも何も言わず…まぁ、何か気付いても何も言えないでしょうが…それが癖なのか、短い溜息を吐いて、
「あー…
 気を使わせて悪いね」
 漸くソファに座られます。





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