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〜そして助手は苦笑い〜 07

「そのような思惑など、我が輩微塵も持ち合わせてはいないのだがな…」
「………」

 完全にふてくされ黙り込んでしまったヤコに、正直閉口させられ、我が輩は思わず溜息を漏らしてしまう。


 今日はどうも、先程の封書以外の『謎』がもたらされる気配はなさそうであるし、課題で放っておかれた分、ヤコの手が空き次第、ヤコが帰るまで再び構ってやるつもりだったのだが…


「…いつまでふてくされているのだ」

 少々痺れを切らし、トロイの椅子を占領し続けるヤコの肩に軽く手を置く。
 耳に息を吹きかけるように言ってやると、ヤコは大仰に体をびくつかせ、
「…あかねちゃん」
 と、トロイの上に置いた、ヤコの携帯に貼り付いたままのアカネに呼び掛ける。

 心得ていたのか、ヤコが呼び掛けた途端に、アカネは勢いよく跳ね上がり、同時にヤコの髪がざわつき、成長するかのように伸びていく。
 まばたきひとつする間に、目にも鮮やかに長い金髪が美しく波立ち、揺らめく…

 それが我が輩に思い起こさせるのは、苦々しさのみだと解っていての…



 ……やってくれたな……


 課題を終えた時点で、アカネを壁に戻しておくべきだったのだ……



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あきゅろす。
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