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〜そして助手は苦笑い〜 05

「…っ!余計なお世話だよっ!
 あんた、教えてくれよーともしないクセして、何できっちりイヤミだけ言うの?」

 人間とは、あまりに的を射たことを言われてしまうと、その事柄を受け入れず反発の心のみが蠢き非難がましい口を聞いてしまいがちだ。

 いわゆる『逆ギレ』というやつか…


「教えなかったのは、我が輩が教えてやろうというのに貴様が撥ねつけたからであろう」
「それはあんたが、そーゆー時ゼッタイ理不尽な見返りを要求するからでしょ?」
「それは何を差して言っているのだ?いつぞやの『跪いて靴をお嘗め』のことか?
 あれは実現しなかったのが、我が輩には返すがえすも残念であったがな」
「それ以外にあるかあぁ!!
 てゆーか、残念って何よ!
 あれはあたしが自分の力で赤点を免れたんだからね!誰があんたの靴なんか舐めるもんですかっ!」
「そうそう、運にも恵まれていたのだったな確か。試験延期であったな。あれはそもそも…」
「っっ…!!
 それ以上言うなあぁ…!!」


 ヤコは興奮気味に叫ぶ。

 アカネがハラハラしているのか、ヤコの手の中の携帯にぶら下がったまませわしげに揺れていた。



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