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〜秘書の助手観察記〜 12
「なにそれ!」
「いかにヤコなりの理屈があろうと、こうと決まっていることを果たそうとしないならば、それは職務放棄以外の…」
「あーもう!わかったわよ!
わかったから!いったん力ゆるめてくれない?じゃないと、前向けない!
それにこの体勢は恥ずかしすぎる!!」
ネウロ様の屁理屈を遮って、ちょっと大声で言いつのる弥子ちゃんでしたが、ネウロ様は封書の束を取り上げて、
「今日のところはもういい」
弥子ちゃんの肩越しに長い両腕を回して、肩を顎置きに見立てて頭を落として…つまり抱きしめるみたいにして…一通だけ抜き取り、あとはテーブルに放り投げてしまいました。
「うわわゎ……」
弥子ちゃんはすでに何か感じているらしくて真っ赤な顔で暴れようとしますが、もちろんびくともしません。
背中を叩く手は、非難の意味を込めてるのでしょうか。
手紙に『謎』がある時の、ネウロ様から伝わるらしいシグナルへの反応…というよりも、単純に抱き合っているような状態が恥ずかしい…といった反応に見えます。
「あたしのこの体勢の意味はどこに?!
これじゃあたし、ただ電気ショック喰らうだけじゃん!喰らいゾンじゃん…!!」
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