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〜探偵の助手観察記〜 07
あたしの唇を、ネウロは唇で触れるだけじゃなくて、舌でぺろぺろとまんべんなく舐める。
これって…
せっかく塗ったのを、取ってるな。ネウロのキスなら、どうせそのうち取れちゃうのに。
…んー、それにしても…
ちょっと恥ずかしいし、なんとなく、いやらしい感じがするなー…
ひととおりリップクリームを舐め取られてしまうと、あたしの体はきつく絡めとられた。
もちろん…唇、も…
改めて…みたいなキス。
…なんか、ヘンなの…唇に何か塗ってあったってだけで、そんなに気になったのかな?
深く深くくわえこまれて、頭をぼーっとされながらも、あたしは、そんなことをぼんやり考えた。
唇を離しても、ネウロはあたしの頭を掴んで動けなくして、じー…っと覗き込んでくる。
…落ち着かないんですけど…
「…リップに『味』でも感じたの?」
あたしは、唇を舐めたワケを遠回しに訊いてみた。
「……邪魔なだけだが……」
…ジャマ…?
「…それって、感触のこと?」
「………」
そんな、黙ってられても…
あたしはあんたと違って、あんたのこころなんて読めませんからね…
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