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〜探偵の助手観察記〜 02
「我が輩にはそのようなこと、知ったことではないのでな」
あたしはついついカチンときてしまう。
「だいたい、『好きにしろ』って言ったのは、どこのどなたですか?
だから、あたし安心して叶絵と遊んでたんだし、まだまだ食べたいもの、あったんだよ!!」
ネウロは、心底呆れたような…いやいや、むしろあたしを小バカにしたような顔をこちらに向けて、少し溜息をついて、立ち上がった。
あたしは思わず身構える。
「な…何よ…っ。ぼーりょくに訴えようったって、そうはいかないんだからね!」
「…何の話だ…」
ネウロは、ほんの少しだけ苦笑して、あたしに詰め寄る。
少しのけぞりがちのあたしの顔の高さに合わせて、いつもよりも更に腰を曲げて、ものすごい間近にまで顔を寄せてきた。
「………」
「確かに貴様は、
『ちょっと遅くなるけど、いいかな?』
と連絡を寄越し、我が輩は、
『好きにしろ』と返したな…
だが我が輩、全く以て腑に落ちん。
…貴様に問うが『ちょっと遅くなる』だの言っておいて、時計の長針が三巡する程我が輩を待たせるのは、一体どういう了見なのだ?」
「う」
イタいところを突かれてしまった…
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