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〜ネウロ逡巡〜 04

『こーゆう時はさ、医者連れてく…てのが、『助手』の役目なんでないの?フツー。
 …アンタ、外っ面だけで喋ってる感じがするんだけど』


『…笹塚刑事が何を仰っておられるのか、僕にはよくわかりませんが…』
『弥子ちゃん、ここまで徒歩なんだろ?』
 奴は我が輩の台詞には最早耳を貸さず、言いたいことだけ言って、ヤコに話しかける。
 良い度胸ではないか。

『え? ハイ、そうです、けど…』
『じゃあやっぱり俺が…』
『あっでも、笹塚さんに迷惑かけるワケにはいかないんで、私大丈夫ですし、ネウロと帰りますよ。
 心配してくれてありがとうございます!!』

 その胸のすくような返答は、さすがは我が奴隷…と思ったもの、では、ある。


 ……そういった経緯で、我が輩がヤコを背負って事務所への帰路につく羽目になったのだ。
 自宅なんぞに帰すつもりは毛頭、ある筈なかろう。

 背の奴隷は、喧しいこと限りない。普段なら『バカ』なぞと口にしたら即座にお仕置きなのだが、どうもそんな気になれない。

「黙らんと、下ろすぞ」
「あたしがこんななっちゃったのも、そもそもネウロのせいじゃない!」
 脅かしも、無駄なだけであった……




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