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〜ネウロ逡巡〜 01

「バカバカバカバカ! 馬鹿ネウロ!!
 あっ!!痛っ!!ホントッ痛っっ!!」

「…五月蝿い」

「もー少し、優しくしてくれてもバチは当たらないわよ!!あーん痛ーい!!」


 …本当にうるさい小娘だ。この程度のことで。



 我が輩は、脳噛ネウロ。
 いわずと知れた、魔界の住人。

 我が輩が今、何をしているかというと、何とも忌々しいことに、ゾウリムシを背負って帰路についている。

 何故、我が輩がこのような小うるさいハエを、いわゆる“おんぶ”せねばならないかというと……


 ……数時間前……



 いつもの如く我が輩と奴隷は事件現場に赴いていた。

 そうして、いつもの如く笹塚刑事を足止めする為に、我が輩はヤコを投げつけたのである。
 頭からではなく、野球のスライディングの如く足から。
 それは、決して、たまたま今日のヤコが、ふわりとしたスカートとやらと、脚にスパッツとやらを身に付けていたから、それなら下着とやらを見られずに済む…

 ……などと思った訳ではないことを、一応明記しておく。


 ヤコがあまりに鈍臭かったのか、我が輩の投げ方がまずかったのか、はたまた運が悪かったのか…






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