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〜秘書のリアルブログ〜 05
『ネウロ様は、厄介だと仰いますけど、弥子ちゃんに潜んでいた探偵としての才能や、私でもドキドキするような色気を目覚めさせたのは、そもそもネウロ様の仕業なのではないでしょうか?』
私は訴えます。
ネウロ様は私の長い文面をご覧になり、心底愕いたような表情を浮かべて…
なんか、可笑しくなります。
…もしかして、全く自覚なさってなかった…?
ああもう、弥子ちゃんにしても、ネウロ様にしても、どっちも何て鈍感なんでしょう!
だからこそ、見ている私としては、面白くて仕方ないんですけれど。
『だから』…
「自業自得…ということか?アカネ」
書こうとした文字を、言葉で追い被せて遮られました。
『そうです』
そうです、その通りなんですよ。今の弥子ちゃんも、その弥子ちゃんが引き起こした(であろう)ことによる、ネウロ様の今現在に至る忌々しさも…
ネウロ様ご自身が希み、仕向け、導き撓め続けて…そうして還ってきた、賜物でありまた、副産物でしかない、のではないでしょうか…?
クッ…とネウロ様はお笑いになり、
「……そうか……」
それきり、黙ってしまわれました。
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