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〜秘書のリアルブログ〜 01
『今日は本当に驚きました』
弥子ちゃんは、いつものように帰ってしまいました。
いつもとちょっとばかり違ったのは、ネウロ様が弥子ちゃんの笑顔に、惚けたような表情をなさったことと、帰り際当たり前のように“お別れのキス”をなさったことですか(笑)
…本当にまぁ、大胆になられて…
ともあれ、弥子ちゃんがいなくなって暗く静まり返った事務所内に、私がボードに文字を書く音だけが響いています。
それが、冒頭の、私の率直な気持ちです。
「…そうか」
書き終えた私を横目で見て、ネウロ様はたった一言、しかも素っ気なくお返しになりましたが、その声音は、機嫌の良さを物語っていました。
当然か…と思います。
『聞いてもいいですか?』
トロイに直接座る、この事務所の『ホントのご主人』に、私はお伺いを立てました。
「構わん」
また、素っ気ない返事。
『あの眼鏡が何か関係してませんか?』
私はズバリと書きました。
主語も詳細も書きませんが、何をさすのかは、ネウロ様なら絶対お判りになりますもの。
「………」
ネウロ様は、あさっての方を向いて、黙っておられます。
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