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〜明けない日はない〜 15
どうしても、あの眼鏡と、持ち主の『匪口結也』を、2人の変化と関係付けて考えてしまうのだ。
何故なのだろう…と、あかねは不思議でならない。
―ま、いっかぁ…―
考えるのを、止める。
―だって、お二人は今こんなに仲睦まじいんだから…―
手紙の選別をしながら、セクハラ紛いにじゃれつき、弥子にあしらわれ拗ねているネウロを見て、あかねは、
―後でからかっても、ネウロ様はお怒りにならないかも…―
そう、思う…
「ちょっ、ネウロやめてよっ!
これじゃ『謎』があるのかないのか判断しづらい!
紛らわしい!
自分のごはんなんだから、真面目にやんなさいよ…!
そんなんだったら、もー1人でやって!」
弥子は赤くなりながらも、必死に喚く。
「…よくもまぁ、そこまで語尾に『!』を付け続けて喋れるものだな…」
呆れつつ、的外れな指摘をするネウロに、弥子はやや本気で怒り、
「あたしの話聞いてる!?
…あ、これには『謎』あるみたいだよ」
ころりと、口調も表情も変えて、
「良かったね」
笑う。
―可愛いなぁ…弥子ちゃん…―
あかねは、ついついネウロを見てしまう。
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