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23 〜罪深き者達〜 03
あたしの肩に頭を落として、ネウロは笑い続ける。
笑い声の振動が肩に響く。
…あんたこそ、今、何を考えてるの?
と…
「…食事以外のことで生の実感を得るというのも、存外悪くない…」
笑い声に織り交ぜて、ネウロは囁いた。
…あんたって…
……あぁあんたって……
妙に生々しいことを…
やたら嬉しくなることを…
ちゃんとあたしの言葉を受けて、短いことばで言うの、うまいよね。
それが、こだわりなのかな?
「………さて」
笑い声をおさめたネウロは顔を上げて、どこから取り出したんだか、今日届いたらしい手紙の束であたしの頭をぺしぺしと叩きながら、
「気が済んだか?
時と場合を選ばんのが『謎』であり我が輩の食欲だ。
仕事に戻ってもらうとしようか。
…貴様にしか出来んことだからな」
いつもの声で、言った。
…なんだ。
ちゃんと読めてたんだ。
意地が悪いよなぁ、全く。
こんなに読まれるのも、こんなにくっついてて…
…あたしがネウロのこと、強く強く考えちゃってたから、なんだろうね…
「そだね」
あたしは笑って封書を受け取った。
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