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17 〜疑惑持つ者〜 03
いつのまにか汗ばんでた、あたしのおでこにキスしながら、
「我が輩が何も考えずに貴様に触れているなぞと思うな」
…言いながら、いつの間にかさりげなく、左手で腿に触ってる…!!
解ったよ!
わかりすぎるくらい、判っちゃったよ…!!
コイツは今までのセクハラでも、あたしの反応をきっちり、逐一、事細かに、観察して、しっかり記憶してたんだってことは……!!
ある意味すごいヤツだって、改めて思うしかない。
…そういえばネウロって、ものすごいヘンな方向に凝り性だったっけ…
ネウロなりに『学習』してたのかぁ…
あたしのために。
……あたしの、ために……
「ネウロ、ホントにごめんね」
そう思ったら、あたしはやっぱり、謝らずにはいられなかった。
「…何を謝る。
その心構えは誉めてやっても良いが、言い時を誤るのは愚かでしかないし感心せん」
ネウロは妙な言い回しで誤魔化した。
…解ってるくせに…
「いいの、あたしが謝りたかっただけだから。
言わずにいられないの。
解んなくていいよ、別に」
「………」
ネウロは応えなかった。
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