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05 〜謝る者〜

 ネウロがここに帰ってくるのは当然なんだけど…
 それからどうすればいいのか…なんて、あたしにはわからない。

 だけど、いつもの無関心なようなネウロの表情は、ほんのちょっとだけ安心できた。

 だからなのか…すごくすごく甘えたくなる。

 泣いて泣いて泣いて…しまいたい。

 そうして…今…

 ……こんなときこそ……



「ネウロ…」
 あたしは、いろんなことを一生懸命ガマンして、ネウロをまた呼んだ。

「何だ」
 いつもの、言い捨てるようなネウロの返事。

 それだけでまた、泣けてきてしまう…


「ごめんね」

「……」

「ごめんなさい…」

「………」


 ごめんね……

 …あたしには、それしか言えない……


 謝って謝って謝って、みんなみんな元に戻るなら、いくらでも泣く。
 いくらでも謝るよ、あたし。


 あたしを許して、ネウロ。

 待っててくれてたのに
 我慢してくれてたのに

 バカなあたしのせいで、イヤな思いさせちゃって……


 泣いて済むことの筈がない。

 わかってるんだ、ちゃんと……



 ネウロがやっと口を開く。



「…貴様が何を謝るのか、わからん」



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あきゅろす。
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