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〜助手にさざ波を…〜 04

 我が輩はヤコを『探偵役』にはしたが、『探偵』そのものにするなど考えてはおらず、また期待もしていなかったのだ。

 今のヤコがあるのは、ヤコ自らが持っていた資質故ではなかったか。

 我が輩はそれを見つけたが為に…特化して叱咤し、追い込み続け、その度にナメクジ並の歩みであれ、ヤコは探偵として進化してきたのではなかったのか……



 人間とは、明確な…言葉に言い表せる『存在価値』の有無に重きを置く生物であるらしい。


 それがヤコのこころで繰り返されていた『理由』と同意であるならば……


 ヤコは何もわかってはいないのだ。


 それが…『理由』が…

 潰えたとき…?
 必要なくなったとき…?


 ……それは即ち、我が輩がヤコを不必要とすることを指すのであろうが……



 何故考える必要がある?


 そのようなことは、考えるだけ無駄でしかなかろう。



 …そのような、我が輩から見れば、一見馬鹿馬鹿しく無意味でしかない模索が、ヤコの進化に必要であろうことは解るが…

 また同時に、不必要な杞憂を生み出す弊害も発生するのであるなら、厄介極まりない……



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あきゅろす。
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