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〜助手にさざ波を…〜 02
随分と支離滅裂な…語彙の乏しいミジンコらしいといえば、あまりにそれらしい、ヤコの思考であるが……
よくよく聴いてみれば…あまり穏やかではないことを、ヤコは考えている。
『理由』…か…?
下らんにも程がある。
誰といて何をして、このような愚かなことを、ヤコは考えているのだ…?
我が輩は、凝視虫を、ここへの道筋の幾つかに放つ。
そのうちの一匹が、我が輩の『眼』が、すぐさまヤコを発見した。
意外と近くまで帰ってきている。
それならば、さっさと戻ってくればよかろうに……
側にいるモヤシ刑事…匪口とかいったか…が、ヤコのナメクジ並の歩みを、更に鈍くしているのか…?
我が輩は目を閉じ、ヤコの思考を聴きながら、匪口の唇を読み会話を拾う。
会話自体はあまりない。
…だが…お世辞にも楽しげではなく、一種異様な雰囲気に見受けられる…
匪口が、問うている。
我が輩とヤコが何故一緒にいるかなぞ…
我が輩が何故ヤコを傍に置くかなぞ…
…聞いたところで、貴様が絶望するだけであろうに……
愚かなことを問うものだと、思わざるを得ない。
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