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〜続・結也の短い夢〜 13
やっと思い出した。筑紫さんのもうひとつの言葉。
『自分のしたことの結果が悪くても、誰も恨めませんから』
ホント、その通りだ。
桂木は今、どうしてんだろ…
ネウロは…?
俺が心配する筋合いじゃ、ないかもだけどさ。
さっき…
ネウロの、突き放すような貶めるような桂木評を聞いて、漠然とだけど…解ったことが、ある。
アイツにはきっと、桂木の存在そのものが必要なんだろう。
もしかしたら……
探偵なんて、あの娘を傍に置く、言い訳のひとつでしか、ないのかもしれない。
“理由”がなきゃ、うら若い女子高生、拘束出来ないもんな。世間的に……
アイツが見出したあの娘がたまたま……
探偵としての才能の『芽』を持ってた、ってだけで…
アイツと一緒じゃなきゃ、それは芽吹かなかった、ってだけで……
運命…みたいなヤツ…?
……ま、想像でしかないけどさ。
俺はアイツらの今に至る経緯なんて知らない。勝手な想像だし、それはそれで口惜しくてたまらないだけだ。
俺は四角い空を見上げる。
吐き出す。
溜息を、青空に……
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[*前P]
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