[携帯モード] [URL送信]

main storyT
〜続・結也の短い夢〜 10

「つくづく、若い人は大胆なことをなさるのですね。

 あの先生に、あれほど情熱的に迫られるなど、僕は実に驚かされましたよ…」


 やけに丁寧な言葉遣いだ…と思ってたら…


 あぁ…そうだ。
 思い出した……


 コイツ、素はこんな喋り方じゃあ、なかったハズ……


 …あんま聞いたわけじゃないんだけど、確か…

 いかにも偉そうな、尊大な、唯我独尊な口調なんだ、素のコイツは……


「あんた…」
 絞り出した声は、遮られる。

「僕は感服しているんですよ、匪口刑事。

 先生の素晴らしいところを、きちんと見て下さっていたという事実に、その目に、

 …そのこころに…」


 理屈はわからねーけど、その言葉は、この雰囲気はヤバい、と感じる。

 悔しいけど、俺は何も言えない。
 ヘタなことは言えやしない。

 ……この化けモンが…言外の何かを発して、俺をそうするんだ……



 俺の返事とか言葉なんか、ハナから聞く気はないんだろう。

 ネウロは、少しも変わらない笑顔を浮かべながら、なお話し続ける。


「…そして、その行動力にはこころから感銘をうけました…」


 俺は無意識に身構える。




.

[*前P][次P#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!