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〜続・結也の短い夢〜 09
俺は何も言えないまま。
ネウロは、そんな俺を値踏みするように眺めてから、更に続ける。
「…まぁ、先生には初めてのことのようですから、察して差し上げて下さい。
…助手の僕が、代わりにお詫びします」
……え……?
はじめ…て……?
俺の反応を見てから、
「それにしても、僕は驚きましたよ。
先生は、周知の通り、あのような幼児体型、精神まで相応に幼稚でいらっしゃる。
…その先生が、匪口刑事のような方に、あのように想って頂けるとは」
いかにも面白そうに、ネウロは話し続ける……
驚きがすぐに引っ込んだ。
なんだよ、そのセリフは…
……コイツは……
ホントに桂木のこと、大切なのか…?
桂木のコイツへの気持ちは間違いないとして、コイツの桂木への気持ちの、俺の認識は、もしかして間違ってたってのかよ…?
だけど……
あの時のコイツは…
自分の命を危険にさらしても桂木を助けた、あの時の行動のおおもと……は……?
混乱する俺を尻目に、ネウロは、腰をかがめて桂木が落としてった荷物を拾って、それを眺めながら、クスクスと笑う。
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