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〜続・結也の短い夢〜 08
知ってる声だ。
…今…一番聞きたくない声、だ……
人に見られても構わないと思ってても、コイツだけは例外中の例外。
よりによって、なんでコイツが、こんな場所にダイレクトに現れるんだよ……
かなり惜しかったけど、仕方なく俺は、桂木から離れた。
せめてと思って、片手は桂木の肩に残して。
だけど桂木は、
「ネウロ……」
…とだけ呟いて、肩に置いていた手ごと俺を振り切って、道路の方へ…ビルの方へ駆けてってしまう。
化けモン…ネウロは、それを顔だけ向けて見届けると、俺の方に振り返った。
笑って…いる…
「とんだお邪魔をしてしまいましたか…
先生のいらっしゃるのが遅いのでお迎えに出てみれば…
匪口刑事には悪いことをしましたね」
穏やかに話すけど……
穏やかだなんて…
そんなの、ありえるのか…?
それに…
何だろう…
この違和感は……?
ネウロは俺を見下ろしてるからか、目を細くして、
「先生は、度が過ぎてうぶなお方でいらっしゃいますから…
しかし、逃げてしまわれるなんて、匪口刑事に失礼なことですよね…」
つらつらと、言う。
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