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〜続・結也の短い夢〜 01
支離滅裂な会話。
だけど、桂木の本音が垣間見える、重たい言葉…
「匪口さんは…ネウロのことわかってないから…」
あぁ、俺にはわかんねーよ。化けモンのこと解ろうなんて、普通は思いもしないよ。
解ろうとして、努力して、そいつを想って泣きさえする…
桂木…
…お前はもっと…わかんねーよ…
桂木は泣いている。
俺と一緒にいるのに、俺じゃないヤツのことを考えて、そいつのために泣いている…
話を振ったのは、確かに俺だよ。
けど、泣くなんて、泣くほど想うなんてありえない。
そんなのフツーじゃない。
…それはあんまりじゃないのか桂木……
俺は何を言ったらいいのか、またわかんなくなった。
何を考えてりゃいいのかも、わかんねーや…
だから、
「桂木…」
呟くしかない。
桂木は応えない。
軽く閉じられた瞳から、ぽたぽたと涙が落ちていくのに任せて。
胸の奥がずきずきする。
こんなに鈍感でひどいことする、ガキみたいな娘なのに……
……堪えきれない涙を落とす桂木を…綺麗だと想う俺がいる……
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