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〜桂木弥子の黄昏〜 01

「あのネウロの正体、いつから知ってんの?」

 頭の中がごちゃごちゃしてた時匪口さんに投げかけられた、何だかヘンな質問…


 ……アイツは、出逢った最初から、化け物だった。

 魔人、だったよ……





 事務所への帰り道、匪口さんを見つけた。

 最近、よくこの道で会うよなぁ。サボリすぎだよ匪口さん…なんて思いながら、
「あっ、匪口さん!
 …またサボってんの?」
 私は声をかけた。

 匪口さんはいつものように明るい口調で話すけど、私はちょっと落ち着かない。
 買い物してきちゃったんで、いくら最近のネウロがあんまりうるさく言わなくっても、これ以上は遅くはなれないと思ったから。

「でももー事務所行くんだ」
「うん」

 歩き出して少しして、匪口さんが、私が少し遅れて歩くのを気にしてるらしい視線に気が付いた。

 その時はじめて、そんなことを無意識にしてたのに気付いたの私。
 驚いたけど、だからって並んで歩こうって気持ちには、なれなかった…

 今度は歩幅を意識して変えながら、私は歩く。

 たぶん…匪口さんは、それが気に入らなかったのかな。

 確かに、少し失礼かもしれなかったけど……



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