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〜特例刑事の午後〜 06
「ただし、自分の行動に責任を持つことは、言う程容易くはないです」
「そなの?」
「自分のしたことの結果が悪くても、誰も恨めませんから」
「……」
「…それでも、望むものがあるのなら、行動に起こさないと手には入らない。その意味では、笛吹さんの意見も正しいとは、いえますけど」
…今日は、いろんな…つっても3人か…人の意見を聞いたなぁ。
みんなそれぞれの意見があるのが、面白いなぁ。
みんなそれぞれ、個性っていうか価値観みたいのが前面に出てて、説得力もある。
聞いてよかったかも。
「恩に着ます、筑紫さん」
筑紫さんは踵を返して、部屋を出ようとしていた。俺に声をかけられて振り返る。
「…自分はたいしたことは言ってないですから。あくまで一般論ですし」
そー言って、ツカツカと出て行った。
たいしたことは言ってない…って、笹塚さんと同じようなことを言うんだなぁ…
俺も部屋を出つつ、ケータイで時間を見る。
「ちぇっ…」
もう、とっくに桂木は事務所に居るだろう時間。
でもま、いーや。
今日聞いたことを、少し俺なりに考える時間があった方が、いいよな……
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[*前P]
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