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〜特例刑事の午後〜 04
何だよ、要するに自分に相談して欲しーんじゃん。
プライド高いからなぁ…俺が筑紫さんにしか聞かなかったのがそんなに気に入らないのかよ。ガキみてぇじゃんか…
「ん?なーに笛吹さん、
もしかして笛吹さん、聞ーて欲しかったの?」
からかうように俺が言うと、笛吹さんは肩を怒らせた。
「そうではない!部下としての礼儀の問題だ!」
「はぁ…そうなの?」
……わかんねーよ、んなコトさ。
「聞こえた限りでは恋愛問題らしいな。いかにも貴様らしい、レベルの低い悩み事だ。
全く、恋敵から奪い取る気概も貴様にはないのか!
今の女はだいたい相手がいるものだぞ。欲しくば奪い取らねば、得られるものも得られん」
「…ふー…ん」
不思議と、納得出来る感じがした。
欲しければ奪い取る…かぁ…
ゲームで大人げなく圧勝して、即座にフラれた人が言うことの割には、けっこうタメになるもんなんだな。
そーこー歩ってるうち、俺を監禁する部屋に着いたらしい。
…って……取調室って、どゆコトなの?
「筑紫。きっちり書き終えるまで目を離すなよ」
笛吹さんは、そう言い捨ててせわしなく出て行った。
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