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〜特例刑事の午後〜 02

「いや笛吹さん、別に俺、笛吹さんの顔を潰そーとか、立場悪くしよーとか考えてないし。
 ホラ、俺は俺で忙しーし、なかなか書けないでいるうちに、いつの間にか8枚もたまっちゃっただけだよ」

「何が『忙しーし』だ。そもそも刑事としての職務も真っ当に果たさん者が言うな!
 始末書をほったらかしても首が繋がるのは誰のおかげか考えろ!」
 興奮して怒鳴るんでズレる眼鏡を掛け直しながら、何だか恩着せがましいコト言ってるなぁ笛吹さん…

「え?俺免職になりかけてた?
 …その方がいーかもなのに、笛吹さん余計なフォローしないでよ」

 笛吹さんは怒りですごい顔になってる。
 どーしたら、この場から逃げられるかなー…考えてたら、
「…筑紫」
「はい」

 笛吹さんの一声で、腰巾着…もとい筑紫さんが羽交い締めにした俺の後ろ手に手錠をガッチャとかけた。
 ノーパソは取り上げられちまったよ。あーあ。

 ねー、ココどこ?
 …警視庁だよな。

 んで、俺は誰?
 …仮にも刑事、だよな。特例だけど。

 …何で俺は警視庁ン中で、犯人みたく拘束されなきゃならないんだよぉ〜!?

 ……いやわかってます。自業自得です、ハイ……



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