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〜無気力刑事の午後〜 04
「…その上で、お前の気持ちとか誠意とかを見せれば、望みはあるよーな気はするけど。
…ま、確実とは言えねーな。ヤバいヤツと付き合ってるらしーなら、その娘の好みってモンもあんだろーし」
匪口はなにやらブツブツ、後半部分は聞いてんだか聞いてねーんだか。
自分でも、なかなかの回答が出来たと思うんだがな…
…ま、恋愛も結局は人間関係の一貫だし、それを踏まえただけだけど。
……あの娘も……
一見、紳士そのものだけど何か嘘っぱちなところが時々見え隠れする助手と、いつでも一緒なのは……
やっぱそこに、幾らかの、あの娘の意志があるからなんだろう。
俺から見た限り、以前は助手が暗に陽に拘束力を発揮して、まだ子供と言ってもいい高校生探偵を繋ぎ留めているように見えた。
なんでそんなことがわかったのかは、わかんねーけど。
けど今は違う。
表面上はまるで変わってないように見えて、2人にしかわかりえないような、お互いの拘束力が…癪で気障な言い方をすれば、絆、が…あるように見える……
そう思うしかないのは、あの娘を思い浮かべる時、決まって浮かぶのは、こないだの2人だからだ……
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