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〜無気力刑事の午後〜 01
「笹塚さん!
俺ちょっと相談したいコトあるんだけど…」
「遠慮しとく…」
俺は即答する。
珍しく匪口が本庁に来てる。またぞろ、笛吹に呼び出しでも喰らったんだろ。
生憎今笛吹は会議中だから、刑事のくせに匪口にはすることがなく、そこに俺が通りかかったという感じか。
…面倒くせぇな…
「そりゃないよ笹塚さん!
俺これでもけっこー真剣に悩んでるんだからさ。
話だけでも聞ーてくれたっていーじゃん」
…コイツのウザさは石垣とどっこいかもなー…と俺は思う。
「…ま、そこまでゆーんなら、聞くだけ聞いてやるよ」
俺は溜息を紛らわす為に、煙草の煙を吐きつつ、言った。
匪口は目を輝かす。
…まだガキだな…
「えっとさ、俺、気になるコがいるんだけど…」
「…やっぱ遠慮しとく…」
俺は歩き出そうとする。その俺の腕を、匪口はがっしと掴んだ。
そして再び。
「そりゃないよ笹塚さん!!
聞くだけ聞くって言ったじゃん!!」
「…俺に相談するのはお門違い…てゆーか俺には無理無理」
俺は掌を振る。
「聞くだけでいいからさ!!」
…何でコイツはこんなにしつこいんだ…?
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