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〜病める少女〜 06
「…先生?」
ネウロは助手モードの優しい声音で、私に呼びかける。
……そういえば、曖昧な記憶の中でも、ネウロは、助手の口調で、全っ然らしくない、優しいコト言ってたよなー…
私は、
「何?ネウロ」
顔を伏せたまま返事をする。
とてもじゃないけど、恥ずかしくて顔見らんないし、見せらんない。
…もしあれがホントのことだったら…
「僕が、先生に食べさせて差し上げます」
そこが『差し上げ・ましょうか?』じゃないトコが、いかにもネウロらしいなぁ……
……て……
食べさせ、る…?
「………本気…?」
あたしは訊く。
「無論ですよ?」
ネウロは、即答。
顔が、マジよマジ。真剣だよこの魔人!
いったいどうしちゃったっていうのよ!ネウロはー!!
「…僕は、先生の仰ることはなんなりと、と申し上げてますので…」
いやいやいや!
あたし、食べさせてなんて、そんなん申し上げておりませんし…!!
……けど確かに、記憶の中のネウロはそんな感じのコト…
確か…
『先生…
何でもお望み通りにいたしますよ
何なりと仰って下さい…』
って……
―でもこれはあたしが望んでるんじゃなくて、ネウロが…!―
って言いたかったけど…
……やめた……
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