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〜病める少女〜 02
ネウロは何故か私のケータイを持っていた。
そんで…いじってる…?!
「ちょっ…!! 何して…!!…」
…と、つい興奮して怒鳴ろうとして、当然ながら、咳こんでしまう。
まだ、調子戻りきってないから、咳はしつこくて辛くて。私は、それ以上ものを言う気にもなれなくなってしまった。
そしたら…ネウロが、見たこともないような、すごく妙な顔をした。
黙ったままのネウロの手の中のケータイを慌ててぶんどって確認すると…
着信記録だけがきれいに消されてた。
私は、思わずひと息吐いて、
……ヘンなの……
って、思う。
けど、あんまり気にしないことにした。何しろコイツは魔人なんだから、行動読めなくっても、仕方ないし当然だしね。
…なんて考えてると、ネウロはいきなり、
「…調子はどうなのだ」
って、訊いてきた。
「…へ?」
…なんて、とっさに口にしちゃった私は、ネウロからしてみれば、間が抜けてるとしか思えないんだろうな。
「調子はどうかと聞いている」
…もしかして、もしかしなくても…
この魔人、あたしの体の具合を気にしてるの…?
「明日、ハリケーンでもくるのかな」
つい言っちゃったら、ネウロは立ち上がる。
あ…やばい、何かやられる。何かワザかけられる…
…とか構えるよね、ネウロ相手ならフツー。
けど、ふわっと体が浮いたと思ったら、すぐにベッドに落とされた、私。
ネウロは、片手を枕元について、もう片方の手で毛布を私にかけたりして…
何かフツーに、珍しいと、思うしかないじゃない。
そしたら
「…主人の質問には、きちんと答えるがいい」
…ですって…
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