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最弱魔族観察日記

17※
魔王はフェリスの頭を引き寄せると、もう片方の手で顎を掴む。

そして無理矢理フェリスの唇に己の唇を重ねる。

「ッふ…!!っんんんっ!!」

もがいて逃れようとするフェリスの身体を強く壁に貼り付けて、魔王の舌がフェリスの唇をこじあけ、ズルリとねじ込まれる。

「んん゛ーーーっ!ん、んっ、んゥっ…!」

魔王の舌は、逃げるフェリスの舌にヌルヌルと絡みつき、引き抜く様な強さでしゃぶりついた。

激しい口内への凌辱に、嫌でもフェリスの腰が浮いてしまう。

まるで口の中を犯されているような気分だった。

そしてさらに喉の奥まで舌が入り込んでいく。

「ん゛んぅ…ッッ!!んん…ん!」

フェリスは酸欠と声が出せない苦しさに、魔王の背中をドンドンと何度も叩いた。

体格や力では(でも?)とても叶わない、無理だと分かっていても足掻かずにはいられない。

「…――ッ!!んん!!」

それを叱るように上顎をチロリと舐められて、背筋に電気が走った様な刺激が走る。

その刺激に耐えられずに、フェリスは口内に侵入している魔王の舌を、思わず噛んでしまった。

口の中に鉄の味がひろがる。

「んぁ……はぅ、はぁっ…」

ズルッと魔王の舌が抜けていき、思いきり空気を吸い込んでしまったフェリスはゴホゴホと荒く咳込む。

「…やってくれるねえ…」

低い声にハッと目線を上げると、間近に魔王の顔が見えた。




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