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「女神の受難!?」

神剣ラルゴ2
セツナが叫んだ時、既に剣は鞘から抜き放たれていた。

その刀身が白銀に輝いているのがハッキリと見てとれる。
アケヒメのように見る者を圧倒するような烈しいモノではなく、刀身が内側から発光しているかのような淡い輝きだ。

それにリンが驚きの声を出すよりも早く、セツナは突っ込んで行った。
再び、身を低くして疾走する。
今までで最も速い。
ここが洞窟の中でなければ、風が巻き起こりそうなスピードだった。

「頼むぞラルゴ!!」

手が霞むほどの速さで、剣が振り切られた。

白い軌跡を残し、セツナの剣が、一見何もない空間を薙ぐ。
その動きに一切の躊躇はない。
今の自分の持てる能力の、ほぼ全てをかけた一撃だった。
少なくとも相手が人間であれば、身体を輪切りにするほどの。

ざっくりと肉を引き裂く衝撃が、セツナの全身を抜けた。

間近で聞こえる耳の痛くなるような断末魔の悲鳴。
反響し、四方八方から聞こえて来るようなそれに、人間より聴覚も優れるセツナは表情を歪める。

柄を握った手に、敵がビクッと一度痙攣したのを感じた。

ゆっくりと剣を引き抜く。
ドスン…と、何か重量のあるモノが倒れる音がした。

剣は今だぼんやりと光を放っていたが、徐々にその輝きは弱く薄くなっていき、セツナが鞘に剣をおさめた時にはただの剣の状態へと戻っていた。



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あきゅろす。
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