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「女神の受難!?」

疑問2
(どう思うと言われても…)

どうも素直に答え難い。
ただでさえルーに対し、好意とは正反対の気持ちを抱いていたセツナだったが、先ほどの件で、それは更に増大されてしまっていた。

「…魔獸の住み処になっているにしては、ここはあまりに静か過ぎる。第一、もしそうなら今まで一度も遭遇しないということはあり得ない。だが…」

何も答えないセツナにしびれをきらしたのか話をし始めたルーは、そこで一旦言葉を切り、もう一度自分たちの進行方向を見て、その碧い瞳をわずかに細める。

「森の中を彷徨いていた雑魚共とは格の違う奴がここに棲みついていて、そいつのせいで他の魔獸が寄り付かない…となれば話は別だ」

(本当、言いにくいことをズバッと言う奴だな…)

横顔の辺りにかなり強い視線を感じるが、それでもなおルーから顔を反らしたまま、セツナは思う。

(まあ、言葉を飾ったところで仕方ないけどな…)

実は先ほどから同じことを考えていたセツナは、思わず溜め息をついた。

原則として強大な力を持つ魔獸ほど、他の雑魚魔獸たちとは距離を置くものである。
そしてそいつらは、こういった洞窟の場合にはその最深部にいることが多いのだ。
もちろん、何事にも例外はある。しかし、ここまで魔獸と遭遇しない以上、その可能性は極めて高い。

心の底から沸き上がってくる嫌な予感に、出来ることならこの予想が外れて欲しい―セツナは心の底からそう思ったが、だいたいの場合において、嫌な予感ほどよく当たるものである。

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あきゅろす。
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