「女神の受難!?」
大事なのは忍耐力 「いつまでもウジウジしてんじゃないよ。さっき言ったでしょ、アタシこれからデートなんだから。早くついて来な」 自分のおかれた現実に段々気分が落ち込んで来たセツナに、追い討ちをかけるようにアンドラーシュは『デート』を強調し、セツナを急かす。 (ぐっ……) セツナはギュッ、と拳を握り目の前の姉を殴りたいという衝動に耐えた。 まあどのみち、女にモテないくせに少しフェミニストな所があるセツナに、女性を殴ることは出来ないのだが。 「早く来なさい。首根っこ掴んで引きずられたいわけ?」 すでに歩き出していたアンドラーシュは、物置の入口あたりからこちらを見ていた。 離れていても、不穏なオーラが立ちのぼってるいるのが分かる。 「わかったよ!!」 ヤケ気味に声を張り上げると、白銀青年によって乱れた服がきちんと整えられたかを確認し、アンドラーシュの後を追った。 [*前へ][次へ#] [戻る] |