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こうして響と別れた俺と爽太は、ようやく委員会室へと足を踏み入れる。
広々としたその空間には仕事を用のデスクがいくつかと、寛げるようにとソファとテーブルがある。
冷蔵庫も設置してあるし、庭園や花壇をいじれば汚れるため1人しか入れないような簡易シャワールームも置いてある。
さすがに生徒会室や風紀委員室のような広さも仮眠室もないけど、これはこれで案外気に入っていた。
「爽太、何か飲む?」
「あ、俺がやりますから先輩は座ってて下さい!」
「いいからいいから。この間親衛隊の子から紅茶貰ったんだ」
俺は棚にしまっておいた箱を取り出し、中身を開けるとそれを爽太に見せる。
初めは渋っていた爽太も俺が引かないのがわかったのか、「じゃあ、アールグレイでお願いします」とソファに座った。
俺はソファに座る爽太を見ながら紅茶の準備に取りかかる。
元バスケ部だからか細身に見えて意外とがっしりしている手足と長すぎず短すぎずな茶髪。親衛隊を持つ程のイケメンな顔と爽やかな笑顔。
物凄くタイプだ。
極めつけにあの人懐こい性格は、セクハラしたくなるくらい可愛い。
スキンシップは何度もしてるから、そろそろ次の段階(セクハラ)に進んでもいいんじゃないのかと最近思っている。
「お待たせ」
「ありがとうございます、立花先輩」
触るとしたらまずはお尻だな、そんなことを考えながらティーカップをテーブルに置いて爽太の隣に腰をおろす。
向かい側にもソファがありいつも向かいに座っている俺に、爽太は「え」と驚いたように声を漏らした。
「あ、あの……何で隣に」
「ん?それよりほら、折角いれたのに冷めちゃうから飲んでよ」
「え、あ、はい。そうですね」
爽太に微笑みかけると、強引に話題をそらせばそれ以上突っ込んではこなかった。
素直な爽太は「いただきます」とティーカップに手を付ける。
普段は自分でいれないせいか少し心配になるけれども、爽太は「美味しいですね!」と嬉しい事を言ってくれた。
まあ、爽太の場合は不味くても美味しいって言うだろうけどね。
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