07
ぞろぞろと教職員が会議室を出ていく中、俺は椅子に座っていた。途中風折に声をかけられたけど先に行ってもらう。
だってこんな俺に関係のない会議に呼ばれたって事は、個人的に俺に用があるとしか思えない。
会議室には俺と生徒会メンバーだけ、となったところで唯が俺に近付いてきた。
「圭くん久しぶり!オレに会えなくて寂しかった〜?」
「うん、寂しかったよ」
俺の前にある机に顎を乗せた唯がジッと俺を見つめる。
こういう時には適当に流すのが一番良い、俺が微笑みながら頷けば唯は嬉しそうに笑った。
見た目はチャラ男だけど、無邪気な笑顔は可愛いと思う。というか可愛い。
「……けー、俺は……?」
クイクイとカーディガンの裾を引っ張られて隣を見れば、いつの間にかさっきまで風折が座っていた席に亮平がいた。
俺の腕に自分のそれを絡ませると、ギュッとしがみついて首を傾げる。
こんなに長身なのに、やっぱり亮平は可愛い。
どうしてこうも生徒会の面々は甘えたなんだろうと思いながら「寂しかったよ」とついつい頭を撫でれば、亮平は嬉しそうに擦り寄ってきた。
「そう言えば、俺って何で呼ばれたの?」
思い出したように顔をあげると唯に視線を向けた。
亮平は口数が少ないし今は俺の腕に擦り寄るのに必死だからと唯に問い掛ければ、何だかよくわからない表情をしている。
どうやら、唯が俺に用があるわけではないらしい「何でだろうね」なんて可笑しそうに笑った。
何でたろうねって、随分他人事なんだな。出かかった言葉を飲み込むと俺は苦笑を浮かべた。
「俺が呼んだ。だからお前らはさっさと生徒会室に帰れ」
「え、何それ酷いよ会長ぉ」
今まで黙っていた昴が言えば、待ってましたと言わんばかりに松永君はとっとと会議室から出ていってしまう。
相当帰りたかったみたいだね。
だが唯は不満そうに口を尖らせ隣の亮平は俺にしがみつく力を強めた。正直それ以上力を入れられると折れそう、なんだけど。
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