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03


「美化衛生委員も呼ばれたのか?新歓の会議だろう」


「うん、俺も何で呼ばれたのかさっぱり。風紀委員も呼ばれたんだよね?」


「まあな」


「じゃあ放課後一緒に行こうよ、会議室」


「俺はいいが……」



不意に口ごもり、視線を俺から外す風折に俺は首を傾げる。
俺と一緒に行きたくないわけでは無さそうで「どうしたの?」と尋ねれば言いにくそうに咳払いをした。



「……副委員長は行かないのか?」


「え?爽太は行かないよ。会議って副委員長も出席しなきゃなの?」



言いにくそうにしていた割りには爽太の話で、俺は拍子抜けしながらも風折に問い掛ける。

もし副委員長も出席するなら爽太に連絡しなければならないが、風折は俺の言葉に「いや、」と頭を横に振った。



「副委員長は自由出席だ」


「ああ、そうなんだ。じゃあ大丈夫だよ、二人きりだから」



二人きり、という言葉を強調して微笑みながら風折の頬を撫でれば物凄く嫌そうな表情で身を引かれた。

「冗談なのに」と笑いながら宙に浮いた手を下ろせば「お前のその手の冗談は解りづらい」と怒られた。
相変わらず酷いよね。




それから担任がくるまで喋っていた俺達。
久しぶりに授業にきたせいかそれとも俺達が首席と次席だからか、授業中は風折と俺が集中攻撃だった。
とりあえずは答えられたからよかったものの、3時間目が終わる頃にはヘトヘトになっていた。

そして放課後、疲れきった俺は風折に引きずられるようにして教室から出る。
無言の風折と少しでもコミュニケーションをはかろうと、俺は口を開いた。



「今年の新歓て何やるの?」


「それを今日聞くんだろう」






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