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俺は榊原先輩の顔面に渾身の右ストレートを決めた。先輩はソファに倒れ込む。



「片桐さんんんんん!!?何してんの!?折角の会長×片桐フラグがああああ!!」


「そうかお前も顔面ストレートが欲しいか」


「すいません」



立ち上がった田中は、直ぐ様ソファに座り直した。俺は立ち上がると七瀬の首根っこを掴む。それからズルズルと引きずりながら生徒会室の扉を開けた。



「行ってしまうのですか、御主人様」



ウルウルとした目を向けてくる御坂先輩。正直顔がいいから、自分が物凄く悪いことをしたような錯覚に陥る。



「ロッカー破壊事件に七瀬は関係ないからな。行くぞ七瀬」


「ぎゃふん!」



パッと手を離せば、床に叩きつけられた七瀬が妙なうめき声をあげる――意図的に出したとしか思えない声だなオイ。

俺が生徒会室から出ると、後ろから七瀬が匍匐(ほふく)前進をしながらついてきた。実に気持ち悪い。



「片桐」


「何」


「この俺もイカすかい?」


「立った方がイカすよ」



俺の想像通りの発言をした七瀬に、俺は後ろで匍匐前進をされるのが鬱陶しくて思ってもいない事を言った。





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