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と、扉の方から救いのノックが聞こえてきた。どうやらロッカー破壊事件の容疑者が到着したらしい――天は俺を見放さなかった!
「はいはいwwww今開けまーすwwww」
コイツ、ほんとにこれからあのキャラで行くんだな。テンションもつのだろうか――そんなことを思いながら開かれる扉を見る。
ああ、これでやっと自分の部屋に帰れるんだな。
「あれ、片桐」
「ああ、俺の次に美しい片桐がいるな」
「何でお前らがいるんだよ」
どうやら天は俺を見捨てたらしい。
扉を開ければ、そこには田中と七瀬が立っていた。
「ちょ、風呂あがり!?まさかの会長×片桐フラグ!?いや副会長×片桐!?もうどっちでもいい!この時を待ってますた総受けマンセー!」
「よくわからないが俺より美しくない人が俺の次に美しい片桐を組み敷くのは納得いかないな」
いやほんともう止めてくんない?
つうか七瀬、バッチリ田中の言葉の意味を理解してんじゃねーかよ――俺は深いため息をついてこの世の不公平さを恨んだ。
何で俺がこんな目に合わなきゃならないんだ。
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