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不意に瑠璃川先輩が話し掛けてきた。神代さんといい、何でそんなこと聞いてくるのか俺には全くわかんねえ。

瑠璃川先輩の発言に他の風紀委員の視線までもが俺に向いた。



「……何かってなんすか?」


「酷いな、二階堂君は俺に言わせるつもりなの?」



クスクスと笑いながらそんなこと言われても困る。俺はわけがわからなくて、書類から顔をあげて瑠璃川先輩を見た。そして首を傾げる。



「何もなかったならいいんだ、安心したよ」


「……はぁ」



ニコリと笑ってから仕事を再開する瑠璃川先輩。それ以上話を聞けずに、俺は再び書類に視線を戻す。

意味わかんねえけど、とりあえず仕事しないとな。神代さんがさっきから凄い目で見てくるし――俺はため息をついてから、書類の誤字訂正に努めた。



強姦未遂の誤字脱字の訂正が終わり、新入生歓迎会の書類へ視線を向ける。そう言えば新入生歓迎会って毎年やってたな。



「神代さん」


「何だ」


「新入生歓迎会って4月じゃないんすか」



新入生歓迎会は普通4月に行われるが、今は5月だ。いつもサボっているから忘れてたけど、そう言えば今年はまだやってねえ気がする。







あきゅろす。
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