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風紀委員のオシゴト。



二階堂日向 SIDE



「んー……」



屋上の、いつもの場所。どれくらい寝たんだろうかと空を見れば、太陽は全く動いていなかった。

どうりでまだ眠いはずだ。



「そう言えばさ、いつも俺といるけど生徒会の仕事は大丈夫なのか?」



バカでかい声が聞こえて、俺は無意識に眉間にシワを寄せていた。この声は桐生夕貴だ。
体を起こして中庭を見れば桐生が生徒会と一緒にいた――ああ、でも食堂にいた黒髪の身長高い人はいねえな。



「大丈夫ですよ」


「ああ、書記が仕事しているからな」



何が大丈夫だよ。お前らが仕事しねえおかげで、皺寄せが俺にまできてんだからな。
つうか今いないあの黒髪の人は書記なのか、大変だな――俺は他人事のように思いながら中庭から視線をそらす。もう一度寝ようと体を横に倒した。



「二階堂!お前、風紀委員室に来いって言っただろうが!」



バーン、と勢いよく扉が開く。桐生に負けず劣らずなデカイ声に驚いて体を起こすと、そこには不機嫌そうな神代さんがいた――ああ、見つかっちまった。

まさかわざわざ屋上にまで来るとは思わなかった。俺は天文部の部室の屋根の上から神代さんを見る。







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