(二階堂日向)専用主夫、その名も虎太郎。
「明日は用事があるんで」
我ながらわざとらしい、苦しい嘘だと思った。
神代さんは俺の言い訳に呆れたようなため息をつく。
「屋上にくらいしか行かねぇだろ。いいから来い、わかったな?」
「……ういっす」
俺はしぶしぶ返事をして、風紀委員室を出る。扉を背にため息をついた。
返事をしたものの、行く気はサラサラねえけどな。
明日もその次の日も屋上で寝るだけだ。
……うし、とりあえず部屋行ってコタでも待つか。
◇
「お前、どんだけ洗濯物溜め込んでんだ。部屋もきたねーし」
部屋に入ったコタは眉間にシワを寄せる。
風紀委員の俺は一人部屋で、かつ広い部屋が与えられる。
リビングは、ソファの周り以外にホコリがかぶっていた。テーブルの上にはコンビニ弁当が袋に突っ込まれたまま放置してある。
「コタがやってくれるし、放置してた」
「めんどくせーだけだろ」
……何でわかるんだ。
コタはため息をつくと、まず散乱する衣類を拾う。俺も自分の衣類を拾うと、コタに続いて洗濯機に突っ込んだ。
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