現れた面倒事の元凶と、きらびやかな集団。
ようやく二人が大人しくなり、三人で黙々と食べていた時だった。
扉の方がざわつき始めた。
神代さんと瑠璃川先輩は顔を上げて扉を見つめる。
「……来たな」
神代さんの言葉通り、そこには生徒会らしい集団がいた。
屋上で見たことのある、会長と呼ばれていた人物と 毒舌を吐いていた綺麗な顔立ちをしている人。それから明るい茶髪のチャラチャラした人に、やけに背の高い男。
そして、それらの人物に囲まれるように桐生夕貴がいた。
生徒会への黄色い声や、桐生への罵倒の声が響く中、その集団は丁度真ん中の席についた。
「……るせえな」
「生徒会が転入生といるからね。しかし、まさかとは思ったけど……生徒会と桐生君が一緒に来るとはね」
あまりの騒がしさに顔をしかめる。
すると、瑠璃川先輩は集団を見つめながら小さく笑った。
「神経図太い奴だな。こんだけ罵倒されてんのに」
この罵倒に気付かないわけがねえから、おそらく聞こえてはいるんだろう。
けど、それを気にしてないのがすげぇなと思った。
まあ、だからこそ生徒会も気に入ってんだろうな。
「また増えたね……九条君ともう一人」
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