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「っ、テメェ何ビビってんだよ!」



「だってコイツ髪の毛銀色だぜ?しかも、確かコイツ授業サボっては町で族潰ししてるって噂の……」


「二階堂日向(ニカイドウヒナタ)……!」



もう一人の男が、俺の顔を見るなり顔を青くした男の肩を掴む。
するとその男は族潰しとか訳のわからない事を言って後ずさった。
……俺、授業サボっては屋上で寝てるだけなんだけど。
何でこんな噂流れてんの。

とりあえず族潰しは身に覚えはないが、名前は確かに合っていた。
俺から距離をとるソイツ等。
まあ噂がどうであれ、怖がられてんならそれはそれでやり易い――俺は目隠しをされて半裸で床に転がる生徒に近付く。
まだ未遂だったようだ。



「待て、コレは俺達のだ。ヤりたいなら俺達の後にしろ」



俺の前に、一際デカい奴が立ち塞がる。
こんな奴に突っ込まれたら裂けそうだな、とそんな事を思いながらソイツを見上げる。

つうか、別に俺はヤりたいわけじゃねえんだけど。



「おい……!」



仲間のうちの一人が、デカい男の腕を掴んだ。
これ以上はやめとこう、そう耳元で呟くのが聞こえる。
俺としても面倒事は避けたいから、やめてくれるならそれはそれで有り難い。



「心配すんな。それにコイツ見てみろよ。案外良い顔してんじゃん?」


「……まあ、確かに」



ニヤリと笑ったデカイ男は、俺の顎を掴んだ。
予想外の行為に避けられなかった。
ニヤニヤと気持ち悪い笑みを浮かべる気持ち悪い男に、鳥肌が立つ。

汚い手で触ってんじゃねえよ……!







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