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「まあまあまあ!落ち着いてくれ白鳥!
宮本も悪気があって言ってるんじゃないんだ」


悪気があったら確実に私の右手は火を吹いている、そう言いたくなったがグッと我慢をして澄まし顔を努める。

しかし、そうだ。私は平凡キャラで平凡ライフを送りたかったんだ。こんなところでこんな馬鹿に構ってなんていられない――私は心配そうにこちらを見てくるシバケンの視線から逃れるように、席についた。

シバケンはホッと安堵のため息をつくと、未だ突っ立ったままの馬鹿に視線を向ける。


「宮本、お前ももう自己紹介はいいから席に座れ」

「え、いや、わたしにはまだ話したいことが」

「はい次の自己紹介は男子なー」


シバケンは馬鹿を華麗にスルー。GJ。
一方馬鹿は、心底納得いかないような表情をして しぶしぶといった様子で席についた。

この、高1Aの教室で私の平凡ライフが始まるのだ。不安要素は山ほどあるが、これはもう致し方ない。
私の平凡ライフは私が守る。







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