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笛吹少女ニーラ

一方、人間界、日本ー。

ハンメリックの消え去ったシンバラス協会は、徐々に普通の新興宗教となっていった。


もちろん、信者は聖ルクールを信じているし、政界にも信者だらけの政党はあるし、何ら変わったものはなかったが、

ハンメリックに植え付けられた過激な思想は忘れられたかのように次々と日本は戦争に対する意欲を失っていった。



それまで、国会で核兵器保有案まででていたことを、ニーラたち子供は知る由もなかった…。


ミンは、故郷へと飛び、身を隠して自国や隣国のシンバラス協会の調査を始めた。




そのために、ヌクルバ渓谷の《ゲート》は破壊せず、開けておき、近づくハンメリックを撃退する任務をレンが受け持った。









『ミンさん〜』
ニーラは自室で、天鵞絨のベッドにうつ伏せになり、悲しくジタバタしていた。




なぜ、あたくしは平和になった日本にかえしてもらえないんでしょーか…



そういえばあれからオスロイス様は私に夜伽をしろとか接吻をしろとか食事の相手をしろとか死ねとか何も言ってこない。


やっぱりギアロム様のことで、嫌われてしまったのだろうか…


それとも、おヴァージンでないおいらには興味がないのか…


同情されているのか…




複雑なヲトメ心…


ニーラは、おもむろに起きあがると、鏡台の前に立つ。


少し…痩せたかも。

ブサイクなままだがなwwwww残念よし子www


そういえばあれっきり、館の外にもでていない。

ニーラは久しぶりにセーラー服に袖を通すと、部屋を出た。



途中の部屋でユタがエプロンをして掃き掃除をしている姿に萌えたり、レンと立ち話(シモネタ)をしたりして、やっと館の庭に出た。



(あっっwwww)


大きな不気味な木の下に、ハニィ発見wwwwww


なんだか穏やかな顔をして、読書をしている。
そんなの魔族キャラちゃうwwwww



ニーラは、猫背になりながら、オスロイスに近づく。
『い、いいお天気でがすね』


気怠そうに見上げるアメジストの瞳は、ニーラを捉えると少し驚いたように見開いた。



『ああ』

すぐに書物に目を落とすオスロイス様wwwwテラツンデレwwwww


ニーラは気持ち悪くもじもじしながら、気になっていたことを口にしてみた。

『さ、最近ごはん、1人…なんすか?』


オスロイスは再びニーラを見上げる。

『ああ』

ヤバい少しいらいらしてるかんぢ?てへりんこ☆

『よ、夜伽はどっかですませてるんですか?』


べ、別に心配なわけじゃないんだから!


『…』
オスロイスはバン!と読んでいた書物を閉じた。

びくっ、とした瞬間、




ニーラはオスロイスの大きな体にすっぽりと抱きすくめられていた。


『オスロイス…さま?』
強い麝香の香りがする。その香りすらも、懐かしい感じがした。

『すまないとおもっている』


苦しいくらいに、包み込まれる。

『俺の興味本位で、貴様を巻き込んで、ひどい目に遭わせて』



ちょ、ちょ?
なにこれwwww


『ミンと共に、人間界に返してもよかった、だが出来なかった』

抱かれていた手が、ニーラの少しやせた頬を包む。







何も言えねぇwww



『元の世界に戻りたいか?』

『ぐぅぇ!?』

予想しない質問に、気持ち悪い声がでた。




沈黙。




『そりゃあ…いつかは帰らねばと思ってます…家族は大騒ぎでしょうし…』


しかし801同人誌が発見されていると思うと正直帰りたくないな☆



『で、でも!』

ニーラは目を精一杯見開いた。

『それなりの決意でこうして戦いにでたりとかしちゃったりとかしてるんで、オスロイス様のすべきことにはとことん協力したいでござる!』


ござる自重wwwww

でも、これがホントの気持ちなんだけどなぁ…



それに…

『へ、変ですかね、人間が人間じゃない奴に恋するなんてふヒヒ』

ニーラは両手で頬からオスロイスの手を外し、ダッシュで逃げ出した。





あががががががががががやっちまったああああああっ


オスロイス邸の豪勢な門をくぐり抜け、なお顔を真っ赤にしたままダッシュし続けた。






絶対気持ち悪かったよな…ふヒとかいった瞬間ちょっとツバ飛んだしwww
初告白が最低におわるwwwww

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あきゅろす。
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