[携帯モード] [URL送信]

笛吹少女ニーラ

清々しすぎる。


無限に広がる青空と蒼い草原のほかにはなーんにも見当たらない。


韮川よし子は後ろ手にドアを閉めると、外に向かって十歩ほど歩き、深呼吸した。





空気がうまい。


これはあれだ。
ネ申があたしをあたしの生み出したネバーランドに導いてくださったに違いない。


振り返ると、ちゃんとドアはある。

だが、建物は…






韮川よし子の知る学校の校舎の半分もない廃墟に変わっていた。




ちょwwww死んだwwww
遭難したwww


本来ならば失神しても可笑しくない状態なのだが、綺麗すぎる乾いた空気が気持ちよすぎて、自分が置かれている状況を忘れさせる。





どうでもいいよ…
もうちょい、ここにいたいっす。あたし。


韮川よし子は、岩に腰掛けて、さっきの続き、
ソからソノリテを開始した。



階段と違って、響きは風に消されていく。

だが、まるで音が小さいことなど感じさせないほどの開放感。





ソノリテをやめて、ゴールデン・エイジの一番はじめの曲をうろ覚えで吹き始めた。

[次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!