狼注意報!!! 4 「…あ、そういえば」 未だに俺の頭を撫でているヒロが、何かを思い出したように突然呟いた。 「あ?どうした?」 「さっきお前もしかして腹減ってたのか?」 質問に質問で返すなよ!…さっきってあのアイスクリーム事件のことか? …確かに腹減ってたし、それはぶっちゃけ現在進行形だが。 「そうだけど。でも腹減ってるくらいで人のもん食うわけねえだろ?自分でもよくわかんねえ」 俺がそう答えると、ヒロは頭に手をやって溜息をついた。 「ハァ…やっぱそういうことか」 「いや意味わかんねえよ。つーかお前そんなに溜息ばっか付いてると幸せ逃げるぞ」 「迷信だろ」 「じゃあ言い方変えてやるよ。そんなにストレス溜め込んでるとハゲるぞ」 「………それは嫌だな。つーか俺まだハタチだから」 [*前へ][次へ#] [戻る] |