Dream
君の日（fate，桜夢ほのぼの?
「思ったんだけどさ」
学校の帰り道，ふと俺はそんな言葉を口にしていた。
一緒に帰っている隣にいた桜は不思議そうに俺を見つめた。今日は珍しく弓道部は休みで桜とはこうして帰っている。ちなみに士郎は一成の頼まれ事で放課後残らなくてはいけないらしく今日は二人で帰っているわけだ。
「どうかしましたか，佑月先輩?」
「あー，いやね。なんで俺の周りってみんな料理上手なのかなって思ってさ」
「そうですか?」
「そうだって!士郎に凛に桜だろ?俺なんて料理らしい料理なんて，家庭科の授業の調理実習ぐらいだ」
はぁと俺は大袈裟に溜め息をつく。凛や桜ならともかく同性の士郎まで…。やぱ今の時代男も料理できなきゃヤバいのかな。
「あとな，この前そのことを凛に言ったら“智香って見た目だけなら完璧なのに。そういうとこはちゃんとした男だったのね〜”って平然と言うんだぜ?!」
似てない凛の声真似までやって桜に説明したら，彼女はクスリと小さく笑った。
「さ〜く〜ら〜，笑うなよー」
「す，すいません!確かに，先輩はとても可愛らしい容姿していますから遠坂先輩の言うこともわかるかなって…」
「桜まで…!!，俺だって好きでこんな女顔になったわけじゃない!」
「私は先輩のそういうとこも魅力だと思いますけど」
「男に告白されても，か?」
「うっ，それは…」
それを聞いて苦笑いする桜。そう，俺はこの生まれもっての女顔のせいで何度野郎どもに告白されたことか。
あぁ思い出しただけで眩暈が……
「てっ!，今日はそういうことを言いたいんじゃないんだよ!」
やばいやばい，話がそれる所だった。
「なぁ，桜!明日暇か?」
「え?…明日，ですか」
***
「ケーキバイキング?」
「おう。ケーキバイキング!」
新都では有名なあるケーキ屋の前に着けばケーキバイキング，とデカデカと書かれている看板が目に入ってきた。
中に入れば，店内は甘い匂い。見渡せばやはり客は見事に女性ばかりだった。
「あそこ座ろっ!」
智香が指差したのは眺めの良い窓際の席。桜はキョロキョロと落ち着かなそうに辺りを見回していた。
「どうした桜?あ，もしかして甘いもんやだった?」
「―――え?あ，いいえ!。ケーキは大好きです。でもなんでまた突然ケーキバイキング…なんですか?」
「ん〜，桜。今日なんの日か知ってる?」
不意に尋ねれば，桜は思い浮かばないのか小首を傾げながら悩みだした。
「今日は，３月２７日…でしたよね?」
「ああ，３月２７日。今日はサクラの日なんだ」
「えっ―――?さ，くら，の日…ですか?」
「そ，サクラの日。俺もさ，母さんに小さい時に教えてもらったんだけどな」
少し恥ずかしそうに頭をかきながら話す智香。しかし桜は未だに状況が掴めていないのか智香を見たまま固まっていた。
「あーほら!，サクラって言ったら桜だろ?それでさ，いつも世話になってる桜に何かしてあげようってことになって今に至る」
「だから今日…」
「いやー，ホントは手料理でもって思ったんだけどな，いつもあんな美味いモン出されてたらやぱ恥ずかしくなって…。それで，クラスの女子が此処のケーキバイキングのケーキは最高だって話てたの聞いて―――，…桜?」
先ほどから静かな桜を見れば，彼女の頬には涙が伝っていた。
「さっ，桜!!どうした!大丈夫か?!!悪
い，無理やり…すぎたかな」
「いえ―――，全然。私嬉しいです。なのに…なんで涙が…」
桜は智香が差し出したハンカチで涙を拭き，改めて智香に向き直る。
「嬉しいです!ありがとうございます」
「いえいえどーいたしまして。その笑顔見れただけで良かったよ」
さぁ，今日は俺の奢り!じゃんじゃん食ってくれと促す智香に，桜はでも…と付け足す。
「佑月先輩の手料理も食べてみたかったな」
「う゛っ…。んー，分かった。それじゃ来年の桜の誕生日に俺が料理作る!味の保証はできないけどな…」
最初は元気良く意気込む智香だったが，段々今さら言ってしまい後悔したかのように自信なさげに桜を伺う。
「―――はいっ!楽しみにしてますね，佑月先輩」
そんな智香と反対に桜はとても嬉しそうに頷いた。
「うし，それじゃ，ケーキ取り行くか!」
それを合図に智香と桜はテーブルから立ち，沢山の種類のケーキが入っているケースに向かっていった。
（美味しかったですね，先輩!）（ああ，でも…流石に食いすぎた…うぷ）（大丈夫ですか?!;）（ねー，そこの可愛い子達，俺達と遊ばねー?）（あ゛?）（なぁ，いいじゃん）（誰が可愛い子だっ!!!俺はお・と・こだ!!）（なっ，嘘だろ??!）（いこ，桜）（おぃ!ちょとまて!）（てめぇら，追ってきたらホモとみなす）（ぐっ…;;）
あとがき
ホントは３月２７日にupするつもりでした←現在５月vv
サクラの日と聞いてこれは書かなくてはっ!と意気込んだくせにこの酷い出来笑゛
こんな偽桜夢読んでくださってありがとうございます!
ぶっちゃけると最後の，ホモとみなすを言わせたかっただけry←
プリプリ大好きです! (^w^)←
ちなみに連載主人公設定です!←おそっ
［*前へ］［次へ#］
[戻る]
携帯モード]
[
URL送信]