Dream
ハローマイフレンド!(空の境界ギャグハー夢
トゥルルルル…
トゥルルルル…
薄暗い部屋に機械音が響く。
閉められたカーテンの隙間からはすでに朝日が射し込んできていた。こんな時間に一体誰だ,いくら日が昇っていてもまだ時刻は7時。
そして今日は土曜日。
誰だって休日ぐらいは寝坊したいに決まってる。
私だって例外じゃない…。
トゥルルルル
トゥルルルル…
電話はまだなっている…
無視だ…無視…
トゥルルルル
トゥルルルル
トゥルルルルルル…
「あああもうッッ!!」
私はガバリとベッドから起き上がり,さきほどから眠りを妨げる根元へとズカズカと歩みより,それを勢いよく掴み,自分の耳に押し当てた。
「……もしもし…」
《お―。やっとでたか》
受話器から聞こえてきた声の持ち主は私の気持ちなんかお構いなしに軽い調子でこう言ってきた。
「なんですか,橙子さん。
今何時だと思ってるんですか…」
《7時か?》
しれっと答えた彼女に,私の怒りのバロメーターは頂点に達した。
「そんなのわかってます!!なんで7時にッ!しかも今日は土曜ですよ!休日ッ!言ってる意味わかりますよね!?なら,なにも言わずこのまま電話切ってください!!。いいですか!。私はね・た・い・んです!!!」
私は息継ぎ無しで一気にまくしたてた。
朝からフルマラソンを完走した気分だ…。こんなに大声だしたのは初めてかも。
幾分かなってから橙子さんは、《わかった,わかった。和の気持ちはよーくわかったよ。だがな,こっちもある意味一大『橙子さん!これ一体どうゆうことですかッッ!!』
受話器の向こうから橙子さんの声を遮るかのように鮮花らしき人物の盛大な怒鳴り声が飛び込んできた。
「……え,と。何かあったんですか?」
私が恐る恐る何事かと訪ねてみれば,少したってから橙子さんが,どこか疲れたような声で応えた。きっと,先ほどの鮮花をなんとか説得してきたんだろう。
《まぁ,取りあえず事務所にきてくれ。詳しい説明はそれからだ。
面白いものがみられるぞ〜。
それじゃ,まってるからな》
「ちょ!橙子さんって…切れてるし」
そう言って橙子さんは一方的に電話をきってしまった…。
ホントに何があったんだ…。
私はしばらく受話器を握ったままボケーッとしていたが,さっきの電話で眠気も何処かへいってしまった。
「よっこいしょ」
ベッドから下り,私は事務所へ行く準備のために洗面所に向かった。
それにしても,一体事務所で何が起きているんだ?
************
「おはようございまーす」
ガチャリと事務所の扉を開く。
,事務所に入ってみれば,いつもの様に橙子さんはデスクに座って,珍しい,お客であろうか,知らない顔立ちの綺麗な少年と何か話していた。
あれ?鮮花は…?
確かに電話ごしでは鮮花の声が聴こえた。
しかし事務所を見渡して見れば,ソファに座ってる式,と…これまた見知らぬ可愛らしい少女がいるだけだった。
「おっ,やっときたか和」
事務所に入ってきた私に気付いたのか,橙子さんは待ちくたびれたぞと手に持っていたコーヒーを一口飲んだ。
「橙子さん,和も呼んだんですか?」
橙子さんの隣にいた少年は信じられないと言いたげな表情で橙子さんをみた。
「いいじゃないか,鮮花。困った時は,1人でも人が多い方がいいだろう」
「そりゃ…そうですけど,でも」
「あのっ!!」
いきなり大きな声を出した私に驚いたのか,2人は同時にこちらを振り向いた。
「えーと…さっきから言っている意味が全然わからないんですけど。それに,鮮花…って?」
「なに言っているんだ和。鮮花ならいるじゃないか」
ここに,と有り得ないことに橙子さんは隣にいる少年をそう言って指差したのだ。
「え…え?えぇえええぇええ?!」
***
「はい。和はコーヒー駄目だったから紅茶にしといたから」
そう言ってテーブルに紅茶を置いた,眼鏡美少女こと黒桐幹也はニコリと私に笑顔を向けた。先ほど叫んだせいで喉がカラカラだ。ありがたくその紅茶を一気に飲み干した。
「ありがとう。…それで,橙子さんこれは一体どういう事なんですか?」
「何があったって…,見ての通りだ」
橙子さんは至って冷静で性別,しかも容姿まで素敵に変わってしまった幹也達を見回す。
「見ての通りって,全然わかりません!」
「まぁまぁ」
「昨日橙子がくれた飴のせいじゃないのか?」
今まで黙っていた式は何か思いあたることがあるのか突然口を開いた。
「飴?」
「そう言えば!」
幹也も思いだしたのか,声をあげた。私も昨日兄さんから飴をもらたと鮮花も言い出した。
どうやらその飴とは昨日,私が用事で二人より先に事務所を出たあと橙子さんは式達にいつ買ったかもわからない飴をあげたらしい。それがこの男女逆転を引き起こした原因というわけらしいが。
「そんなことありえるんですか…?」
「いやぁ,本当に思いあたることがなくてな。私も困っているんだ」
やれやれと外国人がやりそうなジェスチャーをする橙子さんは明らかに楽しんでいる様子。今この場にいる橙子さん以外は,そんなわけのわからない物を人にあげるよなと思っただろう。
「あれ…?そう言えば,式もその飴舐めたんだよね?」
「あぁ。オレも食べたけど」
「それにしても…」
幹也や鮮花達と違って見た目的にも全然変わった様子はない。確かに式はもとから中性的な顔立ちだし,体も和服だからあまり目立たない。
そんな私の心を読んだのか,式はニヤリとした。
「なんなら確かめてみるか?」
「へっ?」
視界が急に反転した。
どうやら式に押し倒されたらしい,式の端正な顔がドアップだ。
「ちょ,式さん?何をしているんですか?」
「何って確かめるんだろ?オレが男だってことを」
いやいやいや。確かめるって普通押し倒す必要があるか?!
一人テンパっていれば,止めてくれるのかと期待していた鮮花や幹也達までとんでもないことを言いだした。
「ちょっと式!貴方に和の貞操は渡さないんだからね」
「そうだよ。式だけずるいじゃないか」
こらぁあああ!!あんた達まで何を言っているんだ!。
「と,橙子さん!助けてください,っていないしっっ?!」
さっきまでそこにいた橙子さんはすでにいない。
テーブルには律儀に"あとは任せた゛と置き手紙まで残してあった。
いつの間にか私の周りに幹也や鮮花まで来ている
「ね!そんなことより早く元に戻る方法考えようよ!って服に手をかけるなぁあああぁあああ!?」
「はっ!!」
気が付けばベッドの上だった。あれ…,私確か事務所にいてなんかみんなが性別おかしくなってて最終的にみんなに襲われそうになって…。
「夢,かぁ」
一体どこから夢だったんだ…。はぁあと大きな溜め息をつき,目覚まし時計を確認すればまだ朝の5時すぎ。まだ早いな,と思いボスっともう一度ベッドに倒れ込んで休日の醍醐味である二度寝にはいった。
寝てこんなに疲れてたのって…初めてかも。本当に夢で良かった。
しばらくして私はまた深い眠りに落ちていったのだった。
(こんにちは〜)(ああ,和。ん…どうした?なにか疲れてないか)(あ,いえ…今朝変な夢みちゃって)(疲れている時は,ほら)(あ,どうも…って!!!)(昨日キッチンの棚を漁っていたら見つけたんだ,飴)(いやぁああああ!!!)
あとがき
結局夢落ちでした,最初は普通にやろうとしたんですけど,なんかまとまりそうにないんで…逃げました笑゛←ごら
ホントわけわからないまとまらない駄文ですいませんでしたm(_ _)m?!初短編です爆;反転物大好きです!!←黙れ
ではまた次回にお会いしましょう!←逃げた
タイトル:9円ラフォーレ様よりお借りしました。
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